誰でも簡単に場所を選ばず自分を癒せる方法

PTSDなどの治療

男性

自宅でできる簡単な技法

非常に強いショック体験や強烈な精神的ストレスが記憶に強く残り、時間が経ってからも恐怖心が薄まらない場合、PTSD(心的外傷後ストレス障害)になることがあります。記憶が甦り不安や緊張が続いたり、めまいや頭痛に悩まされたりといった症状が何ヶ月も続く場合は、治療が必要です。治療は薬物療法などではなく、精神的アプローチで心の傷を回復させることを目指します。代表的な治療法は、持続エクスポージャー療法です。あえてトラウマの原因となった場面を記憶から甦らせて、今は危険ではなく、怖くもないということを実感してもらいます。素人の下で行うと却って悪化する可能性があるため、専門知識と治療経験のある治療者の下で行うことが大切です。こうした治療と併用して、患者が日常的にバタフライハグを取り入れるのも効果的です。バタフライハグはPTSDを始めとして、解離性障害やパニック障害などのトラウマが原因の精神障害に一定の効果が認められています。臨床研究も行われ、エビデンスが明らかになっている技法です。

バタフライハグは大変簡単な方法で、国内でもじわりと人気が出ている技法です。1998年に起きた南米のハリケーン災害の被害者にバタフライハグを実践してもらったところ、トラウマが生じにくいという結果が現れました。そして、その後起きた巨大地震でさらに広域で実践してもらったところ、効果があることが明らかになったため、世界中に広まっていきました。米国では、PTSDの治療でEMDRという水平に眼球を左右に動かすだけの技法が用いられるようになっています。脳にトラウマが生じたとき、ネガティブな感情が湧く右脳の働きは活発になり、左脳の働きが緩慢になります。そこで眼球を左右に動かすと、ポジティブ感情を生み出す左脳の働きを活発化させることが可能です。バタフライハグは、これと同様の効果があるのではないかと考えられています。やり方は腕を交差させて、代わる代わる左右の肩を叩くことを2分間続けるだけです。たったこれだけで精神が落ち着き、ストレスが緩和されることが期待できます。